漫画家・ミナモトカズキ
ゲイ雑誌でデビュー後、女性向け漫画に執筆の場を移しティーンズラブ漫画でも人気を博す。現在はウェブマガジン「ネクストF」、月刊誌「Young Love Comic aya」(宙出版)を中心に作品を発表。

男女の燃えるような恋、甘くとろけるようなラブストーリー、ちょっぴりお股濡れそうになるラブシーン。そんな、胸ときめかせる少女漫画を描いている作家のひとりミナモトカズキさん。「プールサイドの王子様」(宙出版)や「イケメン若社長と禁断の部屋」(宙出版)など、人気作を数多く持つ彼は、実は男性、しかもゲイ。さらに商業誌デビューはゲイ雑誌バディ。そんな彼が、カミングアウトをした自伝的エッセイを出版したということで、お話を伺いました。

エッセイでカミングアウトすることになったきっかけを教えてください。
実は最初、エッセイ漫画を描くつもりは全くなかったんですよ。ただ30歳を迎えた時に、「ゲイを題材にした作品が描きたい!」と思って、今の編集部に営業をさせて頂いたんです。そしたら「エッセイ漫画描いてみませんか?」と提案して頂いて。正直、自分のことを漫画にするなんて微塵も想像したことがなかったのでとても悩んだんですけど、ゲイをオープンにするチャンスを頂けたのかもしれないと思ってチャレンジさせて頂くことにしました! 今となっては、漫画家としてこんなにも幸せなカミングアウトの形はなかったなって、とても幸せに思っています。

多くの人にカミングアウトすることに抵抗はありませんでしたか?
やっぱり多少はありました。例え漫画を通してだとしても、自分自身のことを世の中に公表するのがこんなにも怖いことなんだって実感してしまって、連載スタート前後はかなり情緒不安定だったと思います(笑)。でもありがたいことに、自分の元に届くご感想はどれも温かいものばかりで、そうなってくると元々の調子こきやすい性格がどんどん暴走し始めて…連載の途中ではすっかり、自分のことをさらけ出して知ってもらうことが快感になっていました♡なので今、エッセイ連載が終わってしまって欲求不満状態です(笑)。

読者の反応で印象に残っているものがあれば教えてください。

恐縮ですが、「このエッセイのおかげで、初めて人に自分のことを話すことが出来ました」というご感想を頂いたことがあって、その時はもう…この本が出せて良かったと心底思うことが出来ました。いやもっと言うと、漫画家になれて良かった!って思えた瞬間だったかもしれません。

このエッセイはどのような方々に読んで欲しいと思いますか?
セクシュアリティとか関係なく、今何かに悩んでいたり、一歩踏み出せずにいる人に読んで頂けたら嬉しいなって思います。「あ、自分だけじゃないんだ!」って支えになれたらとても幸せに思います。あともし、自分の子供がセクシュアルマイノリティだと知って、悩んでいる親御さんがいらっしゃったら、すごく読んで頂きたいなって思います。少しでも「こんなに普通のことなんだよ」ってことが伝わったら嬉しいなって。

カミングアウトをしようか迷っている人に今のミナモトさんならどう言葉をかけますか?

自分は周りの理解が大きかったですし、お仕事的にもゲイであることがバレても辛い思いをすることがあまりない世界なので、無責任なことは言えないのですが…迷ってるってことは、やっぱり心のどこかで「聞いてほしい」「知ってほしい」って気持ちがあるからなんだと思うんです。なので「しない後悔」をするよりは、ぶつかってみて欲しいなって思います。良くない結果になることもあるかもしれませんが、勇気を出した自分自身には誇りを持って良いと思うので。中には、相手へ負担をかけることになったらどうしようって思う優しい考え方の人もいると思います。でも、みんな誰かしらに支えられて生きてたりするものですし、そこは少しくらい…甘えちゃってもいいんじゃないかなって思います。

今からちょうど10年前、MELUというペンネームでバディにて漫画家デビューをさせて頂きました。タイトルは「ロンリィオカマ漂流記」、我ながらこじらせ感満載なデビュー作でとてもお気に入りです。それからペンネームを変え、色々な漫画を描かせて頂き、こうして再びバディの誌面に登場させて頂けたこと、とても幸せに思います! 今回出させて頂いたエッセイコミックでは、ごく普通のゲイの、恋愛や仕事やカミングアウトのことを描かせて頂きました。共感して貰えたらもちろん嬉しいですけど、逆に「これは間違ってる!俺ならこういう行動をするな!」って反面教師にして下さっても嬉しいななんて思っています。一人でも多くの方にこの本が届きますようにと願いつつ、皆さんが自分らしく、キラキラした毎日を過ごせますように願っています。そしてまた、バディにもお邪魔できる日がきたらいいなとひっそり願っております☆ ありがとうございました。 (ミナモトカズキ)

今作&主な作品(単行本)

04_22_01

少女漫画家のミナモトさんが
カミングアウトします。
発売・発行/宙出版
希望小売価格/1000円+税
ISBN978-4-7767-9672-5

4_22_02

Hな少女漫画のつくり方
片桐くんと秘密のレッスン
発売・発行/宙出版
希望小売価格/510円+税
ISBN978-4-7767-4260-9

4_22_03

プールサイドの王子様
発売・発行/宙出版
希望小売価格/496円+税
ISBN978-4-7767-4076-6

4_22_04

イケメン若社長と禁断の部屋
発売・発行/宙出版
希望小売価格/467円+税
ISBN978-4-7767-3327-0

今からちょうど10年前、MELUというペンネームでバディにて漫画家デビューをさせて頂きました。タイトルは「ロンリィオカマ漂流記」、我ながらこじらせ感満載なデビュー作でとてもお気に入りです。それからペンネームを変え、色々な漫画を描かせて頂き、こうして再びバディの誌面に登場させて頂けたこと、とても幸せに思います! 今回出させて頂いたエッセイコミックでは、ごく普通のゲイの、恋愛や仕事やカミングアウトのことを描かせて頂きました。共感して貰えたらもちろん嬉しいですけど、逆に「これは間違ってる!俺ならこういう行動をするな!」って反面教師にして下さっても嬉しいななんて思っています。一人でも多くの方にこの本が届きますようにと願いつつ、皆さんが自分らしく、キラキラした毎日を過ごせますように願っています。そしてまた、バディにもお邪魔できる日がきたらいいなとひっそり願っております☆ ありがとうございました。 (ミナモトカズキ)

ミナモトカズキ
オフィシャルウェブサイト・源家
www.minamotokazuki.com

宙 出 版
オフィシャルウェブサイト
www.ohzora.co.jp

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