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・ゲイをカミングアウトした真相とこれからを語る!

●「ゲイ」カミングアウトの反響
実は「収入に関して聞きたいから」という依頼で出演した番組だったので、当初はカミングアウトをするつもりがまったくなかったんです。たまたまMCの河本さんに「ゲイなんですか?ストレートなんですか?」と二択で迫られてしまい、まあ今年で僕も63歳になるし「グレーゾーン」とボカしていた理由だった会社勤めの兄も定年退職したし「ま、いっか」と軽い気持ちで言ったらそこばかりクローズアップされちゃって。「グレーゾーン」と「ゲイ」とでは言葉の持つ重さが違うんだなと世間の反応に少し驚いています。

●声優業でのカミングアウト
ゲイをオープンにし始めた一番大きなきっかけは20歳そこそこの時で、海外ドラマのゲイ役のオーディションを勧めらたんです。その頃はゲイを大っぴらにしていなかったけど、やっぱり人が見てわかるんだなって。役にも一発合格して同じレギュラーだった松金よね子さんから「そっちって言っちゃった方が楽よ」って言われて(笑)。それがきっかけで「どうなの?」と聞かれれば「ゲイです」って答えてたからその頃から業界的には知られていたと思います。

●オープンにするメリット・デメリット
こういう特殊な仕事だからカミングアウトできるっていうか、ゲイというセクシュアリティが仕事の一部になってて、例えばディズニーアニメの「スティッチ」ではブリークリーっていう女装好きの宇宙人役をキャスティングされたりとか。オカマっぽいキャラクターだったり、普通と少し違うキャラクターが出てくると僕をキャスティングしてくれたり、そういう意味では得してる部分はあるかな。逆にカミングアウトすることによって批判的な人もいると思うんですよ。だけどその人たちを気にして生きていくことは自分にとって苦しいわけで、僕はそれを知ろうとも思わないし、知ってどうなるものでもない。だからあえて詮索しないようにしています。

●三ツ矢雄二とゲイ友達
20歳から32歳まで1人の男性とずっと暮らしてて新宿二丁目にも出てなかったこともあり、ゲイの友達が少ないし僕の中にゲイ友達を作るノウハウがないんですよ。その辺は今後の課題。新宿二丁目にはときどき誘われて年3~4回くらい来るんですが、お店に飲みに行くことが嫌いじゃないし、みんな優しいし、ただやっぱりすごく気を使われちゃいます。テレビに出てたり声優でも大御所みたいな扱いになって特別視されちゃうところとか。逆に悲しいというかもっと普通に接してもらって全然いいのになって思いますね。

●最近の活動
年を取ると声優は仕事が減ってくるところがあって、声優の世界にはギャラのランクがあってランク以下の仕事をしちゃいけない、ギャラを下げてはならないっていう規則があるんです。制作者側にはどうしても予算があるから中々使ってもらいにくくなる。いま僕は劇団を持ってて若い子を育てていくのが使命だと思ってるし、たくさんの声優を生み出していろんなプロダクションに入れて、人を養成するってことはひとつ目的を達成できてるのかなと思う。だからこれからは自分に関わることをやっていこうと思ってます。そのためにどうすればいいかっていうのを考えなくてはいけなくて。だからなるべくやれる仕事は断らずにやるみたいな。

●これからのこと
声優・脚本・編集・劇団・音響監督など色々やらせてもらっていますが、人に言われて始めたことばかりで自発的に自分からやってることって少なかったんですよね。「自分が本当にやりたかったこと」ってなんだろうって。今回のカミングアウトもですけど、ゲイに関することもマイペースにやっていけたらと思っています。僕は演劇をやってるんですけど、アメリカのブロードウェイには例えば「キンキーブーツ」などゲイに関する良い芝居がたくさんあるのに、日本で上演されるとゲイという部分があまり伝わらないんですよね。来年で芸能生活50周年になるからそれを記念して、自分のプロデュースで1年に1本でも翻訳上映をやっていきたいなって思っています。

●バディの読者へメッセージ
僕は誰でも彼でもカミングアウトすればいいとは思ってないし、ただしないことが苦しいと思ってる人がいるのであればそれは考えた方がいい。カミングアウトすることでもちろん相手に戸惑いはあると思うけど、その人があなたを認めていれば理解してくれるはず。言っちゃった方が楽になる場合もある、その代わりに辛い思いをすることもある。自分がカミングアウトした方が得か損か、自分にとって納得がいくか・いかないか、そのバランスを自分で見極めてカミングアウトするかしないかは決めた方がいいと思う。本当に愛してくれてる人なら一時的に悲しませてしまうかもしれないけど、絶対どこかで理解してくれるはずだから理解してもらえるということを信じてほしいです。

劇団アルターエゴ64回公演「COSMOS 2017」
期間:2017年3月29日(水)~4月2日(日)
作・演出/三ツ矢雄二 出演/劇団アルターエゴ
劇場/恵比寿・エコー劇場 料金/税込4500円(全席指定)
チケット取り扱い/劇団アルターエゴ:03-5914-3765

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