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現在、同性婚およびパートナーシップ制度など、同性カップルの権利を保障する国・地域は世界中の約20%にまで増えています.今回は、日本でも同性婚を実現させようと活動を行っている『EMA日本(いーまにっぽん)』の代表・寺田さんに、現在の活動と今後目指す社会について伺った。

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理事長・代表 寺田和弘
時々、「同性婚が実現したら結婚するんですか?」と聞かれます。自分も彼氏ができたら、そして法律ができたら結婚したいと思うかも知れません。彼氏はともかく(笑)、法律は早く実現したいと思っています。

-まず、活動の発端に至った経緯を敦えてください。

20代で親にカミングアウトをしました。最初は混乱しながらも、私を理解し、受け入れてくれた両親にはとても感謝しています。ただ、「思春期であなたは悩んだに違いない。それなのに気付いてあげられなかたのは、親として失格だと思う」と言われたのがつらかったです。

だって、私がゲイであることは親の責任でもなんでもないんですよ。ゲイを理解していない社会こそが問題であって、何も悪くない人が罪の意識を持たされてしまうこの社会はもう終わりにしなければならないと思いました。また、デンマークに住んだことで、日本に足リないものに気付きました。デンマークは1989年に世界で初めて同性間のパートナーシップ法を成立させた国であり、誰もがセクシュアリティを含む多様性を受け入れる社会を実現していました。そして、30代の頃に国会で働き、法律ができる仕組みを実際に知って、「これは社会を変える法律が作れる!」と自分の中で確信できたんです。

「必要」と「可能」が一致した瞬間でした。そこから同じ気持ちのスタッフが集まって、NPO法人『EMA日本』を立ち上げました。

-実際には、どんな活動をしているのでしょう。

一番の目的は「法律を作る」ことなので、国会議員への要望活動を行っています。国会議員に話を真剣に聞いてもらうために、一般の方からの賛同署名も集めています。現在約4000人の署名が集まっているのですが、多くの人数が集まれば、よリ大きな政治的な力になるので、100万人を目標にネットで署名を募っています。

そしてさらに、一人でも多くの人に知ってもらうためにも、各SNSで情報を発信したり、メディアの取材や講演活動を行ったりしています。

-なぜ「法律を作る」ことが必能なのでしょうか?

現状では結婚が異性カップルにしか認められず、同性カップルには認められない。つまリ法律が同性愛者を差別していて、そのことが、差別や偏見に目をそむける社会を作ってしまっているからです。ゲイの子どもたちの自殺率は一般の5倍という事実がそのことを示しています。同性愛者も暮らしやすい環境を作るには、法律を変えるだけではなく、さまざまなやリ方があると思います。ですが、法律を作ることによって、いろんな人の目を覚ます効果があります。

例えば、「男女雇用機会均等法」。女性が働くことは、それまでの社会には根付いていなかったものだったけれど、少なくとも人々の意識は変わりま12EMA日本(いーまにっぽん)インタビューした。今では、それが当たリ前の社会になっています。

法律って、弱い立場の人を見捨てるものではなく、支えてくれるもののはずです。同性カップルが結婚できるという法律があるだけで、立ちすくんで踏み出せなかった一歩を後押ししてくれる、そんなきっかけにだってなるんです。

-「同性結婚法」が目標ですか?

私たちが平等に扱われるために、やらなければいけないことはたくさんあります。差別禁止法を作ることとか、教育で多様な性を教えるとか。でも、結婚の面で同性カップルを差別する現状の民法のままでは、どうしても差別は残リます。

同性結婚を法律上認めることは、同性カップルの人たちにも、結婚という異性カップルと同じ平等な権利を認めることですが、必ずしも結婚できることが終着点だと思っていません。むしろ、同性同士が結婚できるということは、法律が同性愛者の人たちの存在を無視せず、公に認めるという意味が大きいと思います。同性婚が認められれば、同性カップルが家族にも地域にも目に見えるようになる。私たちの平等な権利を、誰もが認識できるようになると思います。そして、それはすでに、25年前にデンマークが証明していることでもあります。

-日本が末だに「同性結婚」を認めないのはなぜでしょう?

海外では、様々なマイノリティ差別や抑圧があるからこそ、LGBTパレードにも権利主張の意義が込められ、同性婚の法制化も大きな活動になりました。しかし日本では幸いゲイの人への迫害はそこまであからさまではありません。同性間のエッチも法律で禁止されているわけではない。そうした目に見える迫害・差別が少ないため、法律を改正しようという大きな声が生まれてこなかったと思います。

欧米社会では、YES/NOの賛否がハッキリしていますよね。だけど、日本人は国民性か、すべてのことが曖昧なような気もします。本音と建前な社会の中で、全てものが見えにくく隠れているのです。それが、無知や無関心を助長しているような気がします。

だから、同性婚自体も、本当に必要だと主張する当事者はそれほど多くなかった。本当は家族や友だち、会社に、素直でいたいと思っていても、同性婚が必要という意識にまでならなかったんだと思います。

-近い将来、目本でも「同性結婚」は実現すると思いますか?

私が働くデンマーク大使館の大使は、同性婚をしてカップルで日本に暮らしています。また、デンマークの外務大臣もパートナーは同性ですし、保守党の党首もゲイです。

同性婚や同様の制度を認める国は40力国以上。世界のGDPの半分近くを占めています。日本が同性結婚を認めたからといって、今さら珍しいものではなく、すでにそれが普通なのです。

先進国の日本が同性結婚を認めるのは自然なことです。与野党問わず、国会でも同性婚を支持する議員が増えてきている今、来年実現するのか、2年後なのか、5年後なのかというだけの話だという気がします。

-希望はあるということですね! では、最後にメッセージをお願いします。

『EMA日本』はまだ始まったばかりです。どんな支援でもありがたいです。ネット著名してくれるとか、ツイッターやフェイスブックでこの活動を広めてくれるとか、寄付をくださるとか、フライヤーを配付してくださるとか、事務作業を手伝ってくれるとか、会議室を貸してくれるとか、ホームページをかっこよくしてくれるとか、法律の知識を教えてくれるとか…得意なこと、好きなことで『EMA日本』にあなたの力を貸してください!

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副理事長 ジェフリー・トランブリー
アメリカで生まれて多くの差別も見てきたからこそ、実際に同件結婚が実現すると想像もしていませんでした。ですが、今では35もの州で実現しているのです。だから、「ただ同性愛を知らないだけ」の日本では実現しやすいと思っています。
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理事 梶田剛
この同性結婚は一つの手段であって、最終目標ではありません。同性結婚ができるのならいろんなことができるんだっていう可能性を明示できます。そうした可能性を最大限に活かしたLGBTにとって自由な社会を目指したいと思っています。
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理事 スヴェン・パリス
今まで多くの差別や偏隠を経験してきましたが、平等な権利は誰にでもあるのです。そして、日本も、もっとセクシュアルマイノリティにオープンな社会になってほしいと思っていて、一人ひとりの意識が変えられたら嬉しいです。

ネット賛同署名募集中!

氏名と郵便番号だけで、国会にあなたの声が届きます。
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NPO法人 EMA日本
2014年3月に設立
EMAは、@Equal Marriage Alliance」の略で、「同性結婚が認められる社会を目指す」という意味が込められ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目標に、同性結構法の成立に向けた働きかけを行っている。
http://emajapan.org

収録協力:

ALAMAS CAFE(東京都新宿区2の12の1/03・6914・9215) http://aliving.net

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