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LBGT関連の名作映画が豊作だった2016年。
その締めくくりにふさわしい作品がいよいよ日本でも広角ィされます、見逃しちゃダメだよ!

1969年、6月28日に日付が変わった深夜、NYのクリストファー・ストリートにあるバー「ストーンウォール・イン」で警察による不当捜査が行われた。当時のアメリカには同性愛行為を違法とする法律が存在し、同性愛者は世間の差別を逃れるように暮らしていたが、ストーンウォールに突入した警官らの横行な態度にその場にいたゲイらが反発して暴動に発展。約2000名の同性愛者が400名の警官と暴力で対峙する事件に発展した。

その後、数日間に渡る衝突の結果、7月2日の夜、警察の特殊部隊と1000人の同性愛者の紛争が起こり、多くの若者が負傷することとなった。この歴史的な事件をきっかけにアメリカでの同性愛者の人権獲得運動が大きく加速。翌年にはNYで初のLGBTプライド・パレードが開催された。そして現在、世界中で行われているゲイプライドの多くが、ストーンウォール事件をLGBT人権運動の原点として6月末に開催されている。また、今年の6月24日にはオバマ大統領が「ストーンウォール・イン」とその周辺をナショナル・モニュメント=国定史跡に認定。LGBT関連の建造物が初めて国定史跡に指定されることとなった。

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そんな歴史的な事件を映画化したのが今作『ストーンウォール』なのです。史実を基にしてはいるけれど、正確には当時の事件に大きく関与していた有色人種やドラァグクイーン、トランスジェンダーやレズビアンが省略され、主人公に架空の人物であるイケメン白人男性が据えられたことに対し、海外では批判も多く挙がった作品でもある。でもね、イケメンが出ているという理由で観たとしても、メッセージや意義が伝わればその方が大切ですよね。細かいところにツッコミを入れるのではなく、よい子のバディ読者の皆さんは映画としての完成度で評価しましょう(感動で泣くぜ)。

そのほか、おしゃれ~な60年代後半のLGBTストリートファッションや世界観、おぼこい主人公ダニーと歳上の活動家トレバー(浮気性)のラブロマンス、身寄りのない少年たちの面倒をみるためにギャング集団を仕切る美貌の男娼レイ生き様など、見どころもたっぷり。LGBTの歴史についてお勉強しましょう…という堅苦しい作品ではなく、当時のLGBTの愛と青春の物語として、ぜひ劇場で楽しんでいただきたい作品です。

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ストーリー/
NYにやってきたダニーは様々な仲間と出会う。しかし世間のLGBTに対する迫害や差別はますます激化。ある日、バー「ストーンウォール・イン」に警察の不当捜査が入り、ゲイのひとりが石を投げた。それは歴史を変える暴動への始まりだった。

 

02_05映画『ストーンウォール』
12月、新宿シネマカリテほか全国順次公開 2015年アメリカ/129分/PG-12/監督・製作:ローランド・エメリッヒ/出演:ジェレミー・アーヴァイン、ジョナサン・リース・マイヤーズ、ジョニー・ボーシャン、カール・グルスマン、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ジョーイ・キング、ロン・パールマンほか/提供・配給:アットエンタテインメント
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